12月21日、第12回弁論は満員の傍聴席を前に開廷しました。本来「結審」の予定で、双方の最終準備書面の陳述の予定でした。
しかし、原告=目黒区は最終準備書面の全13ページのほとんどを割き、「被告が気仙沼市災害復興住宅の入居申し込みをしていた」という内容の新たな主張を繰り広げました。
気仙沼市の災害復興住宅への入居について被告=被災者は、2017年4月に夫が倒れたことにより気仙沼での事業再開をあきらめ、「気仙沼には戻れない」と市役所に伝えています。
それにもかかわらず、原告=目黒区は、前回の証人尋問でもまったく話題にせず、今までの準備書面でも問題にしてこなかったことを、いざ「結審」という場面で主張してきたのです。
災害救助法にもとづく住居の支援について目黒区は、「被災地宮城県の責任で、避難先の目黒区は住居を提供してきただけ。みなし仮設住宅の打ち切りも『宮城県が決めたこと』と言ってきました。目黒区が被災者に対する有効な住居支援を行っていれば起きなかったはずの今回の「追い立て・高額損害金請求訴訟」の責任を、今度は気仙沼市に負わせようというのでしょうか。
被告代理人は「反論の機会を求める」とし、裁判所は合議の結果、次回1月31日に結審を延期しました。
気仙沼市の災害復興住宅への入居について被告=被災者は、2017年4月に夫が倒れたことにより気仙沼での事業再開をあきらめ、「気仙沼には戻れない」と市役所に伝えています。
それにもかかわらず、原告=目黒区は、前回の証人尋問でもまったく話題にせず、今までの準備書面でも問題にしてこなかったことを、いざ「結審」という場面で主張してきたのです。
災害救助法にもとづく住居の支援について目黒区は、「被災地宮城県の責任で、避難先の目黒区は住居を提供してきただけ。みなし仮設住宅の打ち切りも『宮城県が決めたこと』と言ってきました。目黒区が被災者に対する有効な住居支援を行っていれば起きなかったはずの今回の「追い立て・高額損害金請求訴訟」の責任を、今度は気仙沼市に負わせようというのでしょうか。
被告代理人は「反論の機会を求める」とし、裁判所は合議の結果、次回1月31日に結審を延期しました。
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2023 年12 月21 日 16:30~ 東京地裁626にて 第12 回口頭弁論
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<記録:めぐろ被災者を支援する会>
<記録:めぐろ被災者を支援する会>
16:25 傍聴者 32 人でほぼ満席
16:30 開廷
*被告=被災者代理人 山川幸生弁護士
今回の弁論で提出されるのは「最終準備書面」のはずである。最終準備書面は従前主張を整理する書面のはずであり新たな事項は出てこないはずである。
しかし、今回の原告=目黒区の提出した準備書面(7)では、全13ページ中11ページにわたって新たな主張を展開している。
これに類する原告主張には、被告は準備書面をもって 2023 年 5 月に反論を行っている。また今回原告が取り上げている気仙沼市への文書送付嘱託は 8 月には裁判所に来ている。そこで気仙沼から送付された気仙沼市災害復興住宅の問題には、前回 10 月 23 日の証人尋問では、原告は触れていない。最終準備書面での突然の主張である。
今回の弁論で提出されるのは「最終準備書面」のはずである。最終準備書面は従前主張を整理する書面のはずであり新たな事項は出てこないはずである。
しかし、今回の原告=目黒区の提出した準備書面(7)では、全13ページ中11ページにわたって新たな主張を展開している。
これに類する原告主張には、被告は準備書面をもって 2023 年 5 月に反論を行っている。また今回原告が取り上げている気仙沼市への文書送付嘱託は 8 月には裁判所に来ている。そこで気仙沼から送付された気仙沼市災害復興住宅の問題には、前回 10 月 23 日の証人尋問では、原告は触れていない。最終準備書面での突然の主張である。
*原告=目黒区
裁判所から、最終準備書面で送付嘱託についてのべよ と言われた。それで今回主張した。
そもそも 「最終準備書面」だからといって主張内容は民事訴訟法では制約ない。
そもそも 「最終準備書面」だからといって主張内容は民事訴訟法では制約ない。
*被告=被災者代理人
これでは最終準備書面で出された原告の新たな主張に、被告側の反論の機会がない結果になる。
*裁判長
「最終準備書面」は、新たな証拠調べの必要のないもの。今日の弁論で陳述できない というものではない。
*被告=被災者代理人
反論の機会が必要である。前回の原告準備書面(6)においては、明確な主張はなかった。
*裁判長
そこ(気仙沼市災害復興住宅の提供問題)が中心ではないと理解している。
*被告=被災者代理人
しかし原告の最終準備書面 の13 ページ中 11 ページを占める主張である。
*裁判長 分量(ページ数など)の問題ではない。今回結審として終結した後で主張をお出しいただくのは?
*被告=被災者代理人
それはダメ、 反論の機会を与えてほしい。
*裁判長
被告側が本日終結に反対したこと は調書に残す。それでどうか。
*原告=目黒区
(2023 年春の文書送付嘱託)証拠説明書に説明には書いた。
*被告=被災者代理人
今日で終結せず、次回弁論として被告側に反論の機会を求める。
16:44
*裁判長 合議する。(3人の裁判官、控室に入り合議)
16:49(裁判官、法廷に戻る)
*裁判長 反論の機会を作る。しかし3 月中には判決とする。2024 年 1 月に弁論の期日を入れることとする。
*裁判長 反論の機会を作る。しかし3 月中には判決とする。2024 年 1 月に弁論の期日を入れることとする。
【次回期日 2024年1月31日(水)15:30~ 615 法廷にて(結審予定)】
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報告集会 被告代理人山川幸生弁護士からの説明
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*山川弁護士
本日は本来最終準備書面提出の日であり、新しい主張はしない。まとめをするのが最終準備書面。
2年間にわたる、原告なら 6つの準備書面、このまとめと証人尋問を行ったことを今までの主張を結びつけてはっきりさせる。尋問結果と従来の主張との結びつきが「最終準備書面」の課題。しかし、
(1)今回双方最終準備書面を提出したが、原告=目黒区の最終準備書面の、実質 2-13 ページ上段までのほぼ全部が新しい主張。
(2)目黒区は「目黒区に責任はない」と言ってきたが、「災害復興住宅を確保していたから目黒区に責任はない」 「気仙沼から住宅支援を受けていた」という主張は初めて。尋問の結果を主張するには準備書面に反映させないと。そのままだと反論しない事実は認めたことになる。
(3)気仙沼市の災害復興住宅を申し込んだのは事実。しかし目黒区のみなし応急仮設住宅の打ち切り以前に夫が倒れた。それは2017年4月の気仙沼市災害復興住宅決定時とほぼ同時期であり、夫が倒れたとき、口頭で帰れないと伝えている。
(4)文書送付嘱託は 8 月には回答あり。証人尋問結果、被告の陳述は嘘だと原告=目黒区は主張。しかし証人尋問の場では、詳細に聞くとばれるから尋ねかったとしか思えない。
2年間にわたる、原告なら 6つの準備書面、このまとめと証人尋問を行ったことを今までの主張を結びつけてはっきりさせる。尋問結果と従来の主張との結びつきが「最終準備書面」の課題。しかし、
(1)今回双方最終準備書面を提出したが、原告=目黒区の最終準備書面の、実質 2-13 ページ上段までのほぼ全部が新しい主張。
(2)目黒区は「目黒区に責任はない」と言ってきたが、「災害復興住宅を確保していたから目黒区に責任はない」 「気仙沼から住宅支援を受けていた」という主張は初めて。尋問の結果を主張するには準備書面に反映させないと。そのままだと反論しない事実は認めたことになる。
(3)気仙沼市の災害復興住宅を申し込んだのは事実。しかし目黒区のみなし応急仮設住宅の打ち切り以前に夫が倒れた。それは2017年4月の気仙沼市災害復興住宅決定時とほぼ同時期であり、夫が倒れたとき、口頭で帰れないと伝えている。
(4)文書送付嘱託は 8 月には回答あり。証人尋問結果、被告の陳述は嘘だと原告=目黒区は主張。しかし証人尋問の場では、詳細に聞くとばれるから尋ねかったとしか思えない。
*被告=被災者からの感想
あとだしじゃんけんというか、因縁というか、言いがかりというか、どこまで苦しめられるのかと悲しい。